ベトナムでは今年、東南部ビントゥアン省で国内初の風力発電所(第1期)が完成し稼働を開始した。またメコンデルタ地方バクリエウ省でも、国内初となる洋上風力発電所(第1期)が完成した。「2011~2020年国家電力開発計画(第7期電力計画)」は、2020年に風力発電の出力を約1000メガワットに引き上げ、全体の0.7%を占めることを目標に掲げている。
ビントゥアン省トゥイフォン郡ビンタイン村に建設されたトゥイフォン風力発電所は、発電機20基が4月に稼働を開始した。出力は30メガワット。現在、第2期工事の着工に向け準備が進んでいる。完成すれば、同発電所全体の出力は120メガワットに増大する。同省ではこの案件を含め、16件の風力発電所建設案件が計画されており、合計出力は約1300メガワットに上る。
バクリエウ省では10月に、洋上風力発電所案件の第1期分として発電機10基の設置が完了した。出力は16メガワット。第2期では発電機52基を増設し、全体の出力を99メガワットに引き上げる。この案件の投資主はコンリー建設貿易観光社で、民間企業による電力事業への投資のモデルケースとみられている。
メコンデルタ地方では、チャービン省などいくつかの地域でも風力発電案件が計画されている。